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漢検を受ける受験者からも、敬遠されがちなのが四字熟語なのではないでしょうか。
実際平均点もあまり高くないと言われています。
4つも連続した漢字を覚えなければならない上に、意味まで覚えなければならないのは、大変ですよね。
ですが、四字熟語を敬遠するのは、本当にもったいない。
漢検2級の四字熟語を捨てるのはNGです。
実はきちんと対策すれば得点源になるのが四字熟語だからです。
これは実際に漢検2級を合格したときに思ったことです。
私は2回目で2級を合格しており、1回落ちてます。
1回目の不合格のときは、四字熟語の対策をしっかりしていなかったことが凄く響きました。
準2級は1発合格していたので
「四字熟語なんて準2級とそんな変わらんでしょ」と思っていたら見事に玉砕。
四字熟語を捨てずに向き合うことが、合格への近道でした。
四字熟語の配点と概要について
四字熟語は、200点中、計30点分も占めています。
(30点の内訳)
①書き取りが10問×2点=20点。
巧遅拙速が書き取りの問題の場合
漢検準2級の例=巧○拙速
漢検2級の例=○○拙速
といった出題のされ方をします。
②四字熟語の意味を答える問題が5問×2点=10点。
選択肢に意味が書かれているので、四字熟語と意味を当てはめる記号問題です。
この10点分はバカにできません。漢検において、記号問題は確実に取っておきたい。
この30点分をできるだけとるために、漢検2級の四字熟語パートの覚え方、解き方を教えたいと思います。
四字熟語の意味を覚えるためのポイントは「要約」です。
テキストに書かれている四字熟語の意味を全て覚えようとしていませんか?
それだと脳がパンクしてしまい、効率的ではありません。
使用テキストについて
「頻出度順漢字検定2級 合格!問題集」をおすすめします。
こちらは暗記シート形式にもなっており、過去の傾向から出そうな順番にランク分けもされています。
全部で450個近い四字熟語が載っており、正直これだけやっておけばいいです。
もちろんここから出ないときもありますが、四字熟語だけ満点にしても合格はできないので、このテキスト1冊に絞りましょう。
漢検2級の四字熟語の覚え方(書き取り)
書きは最後!声に出して何度も読む
勉強する際にやりがちなのが、いきなり書き練習に入ってしまうことです。
これって疲れるし時間はかかるしで効率的ではありません。
テキストに書いてある四字熟語を声に出しながら読みましょう。
意味は軽く確認するくらいでいいです。
理由は、意味を1つ1つ最初から理解しようとすると、そこに時間がかかり、たくさんの四字熟語に触れ合う時間が少なくなるから。
四字熟語を1つの塊として認識するようにしていきます。
これを3周ぐらいやってみましょう。
2パターンの出題に対応できるように
「閑話休題」を例にします。
漢検2級では
○○休題
閑話○○
どちらの出題パターンもあります。
テキストをそのまま解くだけだと、片方のパターンしかマスターできてないので
「○○休題」
が問題なら、その逆も答えられるようにしましょう。
間違えそうな漢字に注意する
間違えやすい四字熟語の漢字にはチェックして、そこを中心に書き練習は行ってください。
盛者必衰(じょうしゃひっすい)の「衰」
怒髪衝天(どはつしょうてん)の「髪」
などは間違えやすいです。
また
三位一体の「位」
支離滅裂の「支」
など漢字自体は簡単でも、書き取りとなると、思い出せそうで思い出せない漢字も要注意です。
漢検2級の四字熟語の覚え方(意味)
2種類にパターン分けをする
四字熟語は、2種類に分けることができます。
1つ目は、漢字から何となく意味を予測できる四字熟語
こちらの場合はシンプルです。
「安寧秩序」を例とします。
意味:世の中が穏やかで落ち着いていること
この場合
「安」や「寧」から、穏やかな感じを推測することができます。
→意味をわざわざ覚える必要がなく、穏やかっぽい意味の選択肢を選べばOK。
そのような四字熟語をテキストから全て抽出します。
これらは漢字だけ書ければそれで攻略完了。
問題はもう1つのパターン。
漢字から意味を予測しにくい四字熟語
こちらをしっかりと覚えていく必要があります。
選択肢をみても、意味をしっかり覚えていないと、しっくりとくるものがない場合がほとんど。
「換骨奪胎」を例とします。
意味:古いものに工夫を加え、独自の作品とすること。
4つの漢字から、どれも推測しにくいです。
「推測しにくいということは、裏を返せば出題もされやすい」
ということ。
四字熟語の意味は要約して覚える
合従連衡という四字熟語の意味、どうやって覚えますか?
意味:そのときの状況に従って国や組織が結びついたり離れたりすること
これを全て覚えようとするのが大きな落とし穴。
四字熟語の意味を答えるのは記号選択問題です。記述式ではありません。選択肢から分かればいいのです。
この四字熟語で大切なところはどこでしょうか。
「結びついたり離れたりすること」
です。ここだけ覚えます。
理想は1つの四字熟語の意味に対して、なるべく10文字以内に要約すること。
そのときの状況に従って国や組織が結びついたり離れたりすること(30文字)
結びついたり離れたり(10文字)
これだけで脳への負荷が全然変わってきます。
では「換骨奪胎」の場合どう要約しますか?
古いものに工夫を加え 独自の作品とすること(20文字)
これを要約すると
古いものを独自にする(10文字)
こうします。
本番の試験では
①四字熟語を1つ1つ確認する。
②選択肢のどれに当てはまるかを考える
これで解いていました。
実際に、どの四字熟語の意味を優先的に覚えた方がいいか分からないと思うので、漢検2級の四字熟語を30個厳選しました。
意味要注意:四字熟語30選
1 閑話休題(かんわきゅうだい)
→「それはさておき」の言い換え
(話を休めて次の話題へ)
2 月下氷人(げっかひょうじん)
→男女の仲をとりもつ人(仲人)
3 合従連衡(がっしょうれんこう)
→結びついたり離れたり
4 枝葉末節(しようまっせつ)
→重要ではない部分
5 生殺与奪(せいさつよだつ)
→思いのまま。王様状態
6 精進潔斎(しょうじんけっさい)
→肉や酒を辞めて身を清める
7 泰山北斗(たいざんほくと)
→ある分野の第一人者
8 暖衣飽食(だんいほうしょく)
→大満足な暮らし
9 内疎外親(ないそがいしん)
→うわべだけの関係
10 巧言令色(こうげんれいしょく)
→うまいこと言ってペコペコする
11 面従腹背(めんじゅうふくはい)
→上司に従っているが、影で反抗
※嫌な上司に従うしかない社会人がこれ
(9と10と11の意味の違いに注意)
12 唯々諾々(いいだくだく)
→人のいいなり
13 一騎当千(いっきとうせん)
→並外れた能力・強さ
14 怪力乱神(かいりきらんしん)
→不思議な現象
15 気宇壮大(きうそうだい)
→考え方が立派、器がでかい
16 空々漠々(くうくうばくばく)
→ぼんやり、とらえどころがない
17 秋霜烈日(しゅうそうれつじつ)
→ 規律・刑罰が非常に厳しい
(金科玉条との意味の違いに注意)
18 不偏不党(ふへんふとう)
→中立を保つ
19 天下御免(てんかごめん)
→世間から許されて気にせず行動
※使いにくい熟語ですが、世間体を気にせずに、常識の範囲でなんでもできる状態って覚えればいいかと思います
20 博覧強記(はくらんきょうき)
→本で得た知識が強く身につく
21 片言隻語(へんげんせきご)
→短い言葉
22 冷汗三斗(れいかんさんと)
→恥ずかしすぎる
※恐ろしすぎるという意味も
(冷や汗をかくほど恥ずかしい)
23 一日千秋(いちじつせんしゅう)
→待ち遠しすぎる
(一日が長く感じるほど、楽しみ過ぎると覚える)
24 花鳥風月(かちょうふうげつ)
→とても美しい自然
25 我田引水(がでんいんすい)
→自己中心的
(自分の田んぼだけ水を引いている→自己中心的)
26 空中楼閣(くうちゅうろうかく)
→根拠が全くない
27 白砂青松(はくしゃせいしょう)
→美しい海岸の風景
28 飛花落葉(ひからくよう)
→この世は常に変化している
29 百鬼夜行(ひゃっきやこう)
→変な人たちだらけで治安が悪い
30 落花流水
→相思相愛
漢検2級は、ほんの数点の差で運命が分かれます。
この数点を四字熟語でカバーして、合格に向けて頑張りましょう!
過去問とテキストを徹底比較(2023~)
こちらの解答速報が、元にしているデータになります。無料で見れます。
四字熟語は半分しか見れないため、もしかしたら違う四字熟語が出題されていた可能性も0ではありません。
そこはご了承ください。
こちらの記事からどうぞ!
(おすすめ記事)
資格勉強をする際に実際に私が使っているアイテム(ブックスタンド)です。
こちらを使うのと使わないのでは疲労感やストレスが全く違うのでおすすめ。
四字熟語以外のパート毎の攻略法も書いています。
80%(160点)以上の得点が必要になるので、如何に点数を取りこぼさないかを意識することが大事です。
たった1点でも、バカにできません。
実際、150~159点ぐらいで落ちてしまう人が多いです。私もそれで1回落ちています。その数点を補い、1発合格に導きます。
準2級verの攻略記事も書きました。
準2級は70%(140点)以上の得点でOKなのがポイント。
勉強期間を約1ヶ月として、高得点狙いではなく、如何に140点を確実にとるかということを中心に、効率よく合格に導きます。
部首の特化攻略記事も書きました。部首は優先度的には高くないですが、結局避けては通れないパートであることには変わりありません。
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