はじめに
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私は基本的に、読書はほとんどしないタイプ。漫画もほとんど読まない。
だが、この人の本なら読んでみたいと思った。
それが魚谷侑未プロの泣き虫マーメイドである。魚谷プロの本に対して凄く興味があった。
理由は、魚谷プロを知っていくうちに「その価値観わかる!」「一緒だ!」と考え方が似てるなーと勝手ながら感じているからだ。
魚谷プロを見ていると、性別も職業も違うし、私からすれば年齢も10歳近く上と全然違うものの、私の人生が成功していたときの世界線を見てるよう。
私は、茅森プロがきっかけでセガサミーフェニックスのファンになり、約1年。そして今は、この4人が好きになり、それぞれの個人戦の結果はいつも気にしているくらい応援している。昨年、魚谷プロが十段位をとったときは、本当に嬉しかった。
だから今、Mリーグでも内容はいいのに、頑張ってるのに、牌が全く応えてくれないのが歯がゆくて仕方ない。
今年の内容なら、プラス3桁は堅いと思って計算していたのに、なんでこんなことになっているのか・・・。
Mリーグでは、時々物凄く気負ってるのが伝わってきて、それがいい方に転じることもあるのだが、悪い方向に行ってしまったのかな、と素人ながら思ってしまったこともある。
だが同時に、私も同じ立場ならきっと同じ状態になってしまうなと思ってしまうから「気楽に!」なんて軽口は叩けない。
負けたときも「配牌とツモが悪かった。で終わらせていいだろ。」と思うことも、今期は特にたくさんある。本当に牌に恵まれていない。
一歩間違えば着落ちの中で、なんとか実力で踏みとどまる。そんな試合ばっかりなのだ。それでこの成績。きついとしか言いようがない。
でも「少しのミスでも探して」徹底的に追求して反省する。
言い換えれば
95点の麻雀を打っていても、残りの5%を徹底的に追求する。魚谷プロの牌譜検討をみていると、凄く感じるのだ。
フェニックスファンとしても「仕方ないよ、内容はよかった。反省することある?」と思っても、自分がそうだったら、きっと同じことをしてるだろうなと思ったりもする。
そんな勝手な親近感もあり、魚谷侑未プロの試合はみていても楽しい。本当にわくわくする。
こんな長く書いてしまったが、会ったことも対局したことも話したこともない、しがないファンの私が知っているのは、あくまで映像でみている魚谷侑未プロ。
それ以外の魚谷侑未さんはもちろん知らないし、実際私が思っている印象とは全然違うかも知らない。
そんな彼女の本を、読んでみたくなった。
感想
ネタバレをできるだけ避けながら書いていきます。
最初は文章満載の自叙伝なのかなと思っていましたが、漫画です。凄く読みやすいです。
(近代麻雀だもの、そりゃそうか・・・)
感想は、やっぱり魚谷プロは「努力型の天才」なんだな。と。
そういう人、本当応援したくなるんですよね。
読む量もちょうどよく、空いた時間に楽しめると思います。
騎手を目指していた時代から、セガサミーフェニックスに指名されるまでの10年以上の長い人生が1冊に凝縮されていました。
実際に本書で取り扱った大会の思考なども、インタビュー形式で書かれているので、何回か読み直すことで、自分の麻雀に対する新しい発見もあるかもしれません。
魚谷プロは、ゲストでの接客がとても丁寧ということで有名です。それも鈴木優プロの姿を観てだったのだなと思うと、やっぱり優さんって人格者なんだなと感じました。
「これは大事にする」っていうことって、それぞれあるとは思いますが、そういうものって、誰かの姿を観て影響を受けることがほとんどですよね。
概要
話の構成は、ざっくりと分けると、以下の5つに分かれています。
②雀荘勤務時代
③プロ志望時代
④プロ時代(愛知編)
⑤プロ時代(東京編)
話は18歳の頃、かつて魚谷選手が目指していた、競馬の騎手になるための話から始まります。
(私も最近競馬の趣味を持ち始めたので、騎手になるということがどれだけ大変か分かります。)
そして、時は経ち、麻雀というものに出会います。
麻雀プロの試験の描写には、試験官であの大人気Mリーガーが登場!(なんであの人はここまで顔も心もイケメンなのだろうか・・・)
そして、この本には欠かせない、鈴木優プロとの出会いから別れまでの描写も、もちろん書かれています。
これを読めば、魚谷侑未vs鈴木優のMリーグの試合が、また違った角度で観ることもできるでしょう。
そして日本一の女流プロになるために東京に行き、さまざまな大会で勝ったり負けたりしながら成長していくというストーリーです。
お馴染みのMリーガーだったり、麻雀プロも登場するので
「あー!〇〇さんがいる!」
なんていう楽しみ方もあります。
是非、泣き虫マーメイドを読んでみてください!





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